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まじめに10月のできごとを振り返る

もう10月も終わり。
この一月、ボスニア・ヘルツェゴヴィナではいくつか重要な出来事があったので、備忘録として自分のために書きとめておきたい。

いい話題としては、国連安全保障理事会の非常任理事国にBiHがめでたく選出されたこと。
重い責任が伴ってくるが、BiHという国を国際社会にアピールするにもいい機会になるだろう。

それから、サラエボのEUFORブトミール・キャンプにおいてEUとアメリカ主導でBiH主要各政党代表(6政党が参加→7政党の間違いでした)を集めた会議が行われた。
主題は、EUやNATO加盟に向けてBiHの国家機構の仕組みをより効率の良いものにするための改革案。
先の戦争を終結させたデイトン和平会議以来の重要な会議としてメディアも注目していたが、特に目立った成果もなく期待はずれに終わってしまった。
95年の戦争終結から14年経つ。話し合いによって物事を決めることは重要だけれど、こんなに金と時間と手のかかる国はないなぁと傍からは思える。

そして27日には重要な出来事が2件。

ハーグの旧ユーゴ国際戦犯法廷でカラジッチ被告の初公判が被告欠席のまま開始。
検察の冒頭陳述が行われた。
カラジッチ被告は自己弁護の準備不足や、ホルブルック元アメリカ国務次官補との裏取引などを盾に、審理を遅らせるための時間稼ぎを試みていると見られている。

同日、同法廷で懲役11年の判決を受けてスウェーデンで服役していた、プラヴシッチ・元スルプスカ共和国大統領が刑期の3分の2を終えて釈放された。
スウェーデンからBiHではなくセルビアのベオグラード空港に降り立ち、ドディック首相(BiHのスルプスカ共和国)は専用機を飛ばしてプラヴシッチに付き添った。
BiH連邦側、特にボシュニャクたちの世論はプラヴシッチ釈放の件も去ることながら、ドディックのこの行為に猛烈な批判を浴びせている。
仮にも公人である人物が、戦犯法廷で裁かれた人物を公費を使って出迎えるとは何事だ!というのである。
そして批判の矛先はビルト・スウェーデン外相にも及んでいる。
ビルト氏はBiHの元上級代表でもあるが、セルビア人側に肩入れし、今回のプラヴシッチ釈放にも大いに関わっているとして連邦側メディアの標的になっている。



なんとうか、ますます民族間の溝が深まりつつあるなというのが率直な感想。
政治が国民生活の足かせになっている気がしてならない。
出口はあるのだろうか。
来年はBiH総選挙の年。
各政党、政治家たちは選挙を視野に入れて発言・行動する。
選挙民である国民は政治家やメディアの言動を鵜呑みにせず、自分の頭で考えて行動することが大事だろう。

Comment

 

本当に先月は政治的な意味で濃い内容の一ヶ月でしたね。残念ながら結果はいつもの通り空回りのままでしたが・・今月中旬から再開する話し合いで何か変化が起こるのか、というか、とりあえずこれ以上の状況悪化は回避してもらいたいです。

それにしても政治家、中でもドディック首相は暇さえあればセルビア詣でといった感じで、セルビア対ルーマニアの試合にも顔を出し、先日のロシア大統領セルビア訪問の際にもブドミール会議の合間を縫って式典に参加(しかもタディッチセルビア大統領の隣?に)してるし、驚愕というより呆れて開いた口が塞がらないといった感じです。そして二言目には「レファレンダム」だし・・
プラヴシッチ女史の件もまずはベオグラードじゃなくてバニャ・ルーカじゃないのって思いますよね。来年の選挙に向けて強力な対抗馬(野党)も出て競うにないし、更に暴走(?)が続きそうな感じですね。

模範囚であれば刑期の3分の2で仮出所できるというのは特別な事ではないのかもしれませんが、戦犯なだけに世論は厳しいものになるのは当然かもしれませんね。但し、反対側の立場から見た時に全ての戦犯(もしくはそれに値する人物)が平等に裁かれているかとなると、それも政治が色々と絡んでいると思いますが。刑の執行どころか、まだまだ裁かれていない事件もありますからね。
そうそう、今回の記事を読ませて頂いた事がきっかけで太平洋戦争のA級戦犯のその後を調べてみようと思いたったのですが、獄中死している5名を除き全員が8年以内に釈放されていたと知って驚きました。

いつもながら長くなってしまいましたが、BiHの将来に向けての大事な話し合いを選挙のパフォーマンスの場にされるのは本当にご免だと思います。政治に直接影響を与える事はできなくても、一方からでなく様々なサイドから情報収集し政治家がどの方面へ舵を切ろうとしているのか見守っていく事を止めてしまってはいけないと思います。
  • posted by Mic'o(みーちょ) 
  • URL 
  • 2009.11/01 18:56分 
  • [Edit]
  • [Res]

Mic'oさんへ 

ドディック首相はBiH政界で重要人物ですけど、思ったことをポンポン口に出したり行動したりしては、要らぬ緊張を招いていますね。
対抗勢力を煽って怒らせることに関しては政界一じゃないでしょうか。
それが彼の作戦のうちだとしたらそれも考えものですが・・・。

他の政党にしても自分たちの立場は一歩も譲らない構えですし、これは引いたほうが負けのチキンレースですね。
先に譲歩や妥協したら政治的に負けたことになり、自身の政治生命にも関わるので意地を張らなきゃいけないと。
実際SDAのティヒッチ党首がスレブレニッツァの件に関連してだったか、「今後は過去(特に先の戦争のことを指して)ではなく、未来に根ざした政策が必要だ」というような発言をして、ボシュニャク世論から裏切り者呼ばわりされて叩かれてましたからね。
最近では「新たな戦争」の可能性に触れていましたが、それを口に出したらいかんだろ~と思います。

プラヴシッチの件にしては法的には問題がないようですが、ボシュニャク世論は感情的にもやっぱり納得できないのでしょう。
プラヴシッチが裁判で罪を認めたのは刑を軽くして早く出所するためのものだったというのも、いっそう非難の的になっています。
彼女は今はまだメディアに露出してませんが、獄中で書いた本も出版するようですし、政界復帰もささやかれ、いずれまた表舞台に出てきそうですね。

国際世論が何かとボシュニャクやクロアチア人側に肩入れし、セルビア人側は悪者にされがちという構図がまだまだ見受けられます。
でもドディック首相のRS第一主義には辟易します。本当にRSのためを思ってというよりは自分の保身のためにやっているとしか思えないですから。


デイトン合意からもうすぐ14年ですが、なかなか民族間の溝は埋まりませんね。
外野が「仲良くしろよ」というのはナンセンスですが、民族が共存していく方策を自分たちで見つけてほしいものです。
国民が空腹の状態で国家運営なんてできない、と上級代表も言っています。
経済を活性化させて国民生活を安定させること、どこに住んでいても民族・宗教所属に関わらず平等な権利を実現できる、そんな政治のあり方が必要でしょう。
経済、司法、教育、メディア・・・どの領域でも政治が絡んできますが、政治には政治家のみ関わっているわけではなく、最終的には国民の手にかかっていると思います。



  • posted by イエティ 
  • URL 
  • 2009.11/04 22:01分 
  • [Edit]
  • [Res]

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Author:イエティ
BiHとはボスニア・ヘルツェゴヴィナ(Bosna i Hercegovina)の略です
日本人にはまだまだなじみのない国、BiHへの観光客が増えるといいなと思いつつ、地味に情報発信中
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